展示会見学

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ものづくり ワールド 2024年 6月

2024年6月20日、東京ビッグサイトで行われた「第36回 ものづくり ワールド 東京」に行って参りました。

本展示会では、主に製造業の設計開発、製造、生産技術、情報システムの部門をターゲットとした製品の展示やセミナーが行われていました。 今回は数ある製品の中で一番印象に残った、株式会社ネクストシステム様の「VPモーション」というAIによる行動解析システムをご紹介します。

<製品の特長>
「VPモーション」の特長は大きく3つあります。
1つ目は、VPモーションはすでに大量の学習済みのモデルがパッケージに含まれていることです。 従来の行動解析システムでは教師データをつくるには一から学習モデルを作成しなければなりませんが、 VPモーションでは少しの学習の追加で教師データを作ることができます。
2つ目は、骨格ベースの精度の高いことです。従来の行動解析システムでは人同士が重なっていたり、 学習データとのカメラアングルが異なっていたりすると、骨格を認識できないことがあります。 しかし、VPモーションでは人が重なっていたり、学習時のカメラアングルが異なっていたりしていても、 さまざまな角度から骨格を認識できます。
3つ目は、画像ベースでの解析ができることです。骨格ベースでは人以外の物体を認識できませんが、 画像ベースでの解析であれば人だけでなく人が何を持っているのかまで認識できます。 特に人が工具や部品を扱い、精度の高さが求められる工業の分野で活躍できます。

<展示会の感想>
AIというと万能なイメージがありましたので、実際はAIが一つの動きを推定させるのに膨大な学習を必要とするということは意外に感じました。 行動解析システムはダンスやスポーツの分野から工場や介護の分野まで幅広く活躍することができるため、 AIへの関心が高まり敷居が低くなりつつある昨今において、これからより需要が高まっていくシステムではないかと思いました。
また、本展示会では製造業向けの教育・研修のセミナーも開催していました。 その中で、私はANAのミニセミナー「ヒューマンエラー対策研修」に参加しました。 この研修ではANAの整備部門の訓練を参考にした安全対策・品質管理について学ぶことができます。 人が認識できる視野がわずか3~5%と狭いことや目の錯覚による誤認など、人の特性がヒューマンエラーの起こる原因の一つであることを知りました。 セミナーを通して、人の認知の仕組みや特性を学んでこそヒューマンエラーの防止につながるということを学びました。



Japan IT Week 2024年 4月

2024年4月25日、東京ビッグサイトで行われた「第33回 Japan IT Week 春」に行って参りました。

本展示会では、システム開発・運用・保守に関する製品の展示や情報システムに関するセミナーなどが行われていました。
今回は数ある製品の中で一番印象に残った、弁護士ドットコム株式会社様の契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」が提供する AIによる契約書の自動レビュー支援サービス「クラウドサインレビュー」をご紹介します。

<製品の特長>
「クラウドサインレビュー」はAIによる電子契約書のレビュー支援サービスです。
契約書ファイルをアップロードし、自社の立場を選択すると、 AIが自社に不利な条項や抜けている条項を指摘し、欠落条項や要注意条項、解説などを表示します。
他にも、自社基準の登録や、変更条文の提案、条文自社コメントなどのレビュー支援機能が豊富にあり、 より利用者の目的に合う契約書や条文を作成できます。
法的拘束力をもつ契約書の作成には法律用語を含むため、高度な言語能力を必要とします。 しかし、現在のAIが生成する文章には表記のゆれや学習元の人間の誤りなどにより正確性に欠けるという懸念があります。 そのため、クラウドサインレビューでは専門知識を持つ弁護士が監修することで、 弁護士が作成する文章と同等のものを作成することを可能にしています。
弁護士が作成した解説や自社に有利な条文のサンプルも表示され、 利用者に法の専門知識がなくとも即座にレビューすることができ、工数を大幅に削減できます。
また、法制度や判例は年々変化しているため、AIが対応できずサービスの精度が大きく変わってしまうのではないかと考えましたが、 本サービスでは専門家によって随時アップデートしていくことで法解釈の精度を保つことができるようです。

<展示会の感想>
AIが抽出するデータの正当性にはまだ課題があるため、法などの特別に専門性の高い分野においては、専門家による入念な監修が必須であり、 AIが単独でサービスを提供することは難しいというAIの限界を知ることができました。
また、本展示会では分野を問わず、AI技術を利用した製品が多いように感じました。 ビジネスにおけるAIの利用は業務の効率化を図ることができ生産性の向上を可能にしますが、 昨年のG7広島サミットにおいて、安全にAIを普及させるための広島AIプロセスが発足されたほどにAIの急速な普及は国際的にも多くの課題を抱えています。 AIの利用のみに目を向けがちですが、それと同様にAIの利用について安全かつ個人の権利が守られるような仕組みを考える必要があると感じました。



AI・人工知能/ブロックチェーンEXPO 2023年 5月

2023年5月10日、東京ビッグサイトで行われた「NexTech Week 2023【春】」に行って参りました。

(2023年度4月入社 A.T.)
AI・人工知能を用いた展示の中で、株式会社トゥモロー・ネット様のブースの内容を紹介します。
トゥモロー・ネット様は、ボイスボット(音声対話AI)とチャットボット(テキスト対話AI)を用いた 最新のナビゲーション型対話AI「CAT.AI(キャットエーアイ)」を紹介されていました。
展示では、「レストラン予約」と「家電修理受付」のシーンでこのサービスを利用したデモを行っていただきました。
初めにお店や業者にスマホで電話を掛けるとボイスボットが対応し、 いわゆる音声案内で行うような10キーによる操作はボイスボットの会話のスピードを変えるための操作のみで、
他の重要な操作は人間が対応するときと同じようにユーザーの肉声で行っていました。
また、通話を繋ぎながらSMSに誘導し、レストランの予約状況やメニューを表示したり、 逆にユーザー側からカメラ機能で家電製品の故障状況を写真で送ったり、修理依頼書を作成するなど、 文字入力を含む全てを肉声による対話で可能にしていました。
全体を通して「ブロックチェーン」「NFT」「WEB3」といったキーワードをつかむことができました。
出展されていた企業様の多くがこのキーワードを取り上げていて、これらを改めて認識することができたということが 今回の展示会での収穫になったと考えています。

(2023年度4月入社 Y.F.)
ブロックチェーンEXPOで、株式会社ピー・アール・オー様からブロックチェーン技術についてお話をお伺いしてきました。
ブロックチェーン技術のイメージとしては、1つのデータを10個にコピーし、 10個のすべてのデータが一致すれば本物、1つでも違えば偽物という判断を行うことでデータの信憑性を保つ というイメージです。
この技術を主に使用しているのが「ビットコイン」で、偽造されることのない通貨として取引が行われています。
現在この技術が「ビットコインのもの」だという認識が強くなじみがないと思われていますが、 企業や個人のデータ管理に対しても強力な力を発揮する技術となっております。
ブロックチェーンは耐改ざん性があると同時に、1つのサーバーを全員が同時にアクセスできる様になっているため、 従来の技術より素早く信憑性の高いデータをやり取りすることができます。
1度上げたデータの修正や削除が難しいという欠点はありますが、それ以上のリターンが見込めることで 導入を考えている企業も少なくないそうです。
ブロックチェーン技術はデータの信頼を保つことに対して強い点が魅力であると同時に、 SNSのように一度間違えた情報を載せたとしても修正することが難しいという欠点も存在しております。
それらを運用方法で対策したり、不可侵なものとしてショッピングの取引に運用したりと対策している企業も多く、 今後注目をより集めていく技術になるのではないかと感じました。

(2023年度4月入社 N.M.)
株式会社マツモト様の「shinoVi」について紹介します。
「shinoVi」は海外進出を考えている、日本のクリエーター向けのNFTマーケットプレイスです。
NFTとは「Non Fungible Token(非代替性トークン)」の略で、 他のデジタルデータと識別可能なブロックチェーンで管理された、唯一無二の本物のであるという資産性・固有性を 有することが証明されたデジタルデータのことです。
これまでコピーされたデータは各々同じものという扱いでしたが、データ管理にブロックチェーン技術を活用することで 持ち主を特定できるようになり、各々のデータが固有であることが証明され希少価値を生むことが出来ました。
「shinoVi」では、データを難しい手続きなく、ボタン1つでNFT化して販売をすることができます。
今回の展示会で、AIやブロックチェーンなどの分からなかった技術についてどのように使われているかを知ることが出来ました。
NFTは日本国内でも大手企業による参入や個人利用する人が増えているなど、盛り上がっている分野なので、 今後どのように使われて、どう発展していくのか注目していきたいと思います。


ウェアラブルEXPO 2023年 1月

2023年1月26日、東京ビッグサイトで行われた「ウェアラブルEXPO」に行って参りました。

展示会の中で、印象に残ったHappyLifeCreators株式会社様のブースの内容を紹介します。
HappyLifeCreators様は「TASKel」を紹介されていました。
これはスマートグラスを用いて現地作業のOJTや作業報告の作成、管理者の承認までのワークフローを 効率化するサービスです。
スマートグラスとはウェアラブルデバイス(※1)の一つで、眼鏡のように装着し、レンズや小型モニターに 映像や情報を映し出せる機器のことです。
「TASKel」で装置の安全点検を項目ごとに実施したことを記録する作業の場合、 「〇〇が正しく表示されている」と画面や音声案内から確認を受け、 声で「グラス、よし」と決められたコマンドで確認した結果を入力すると、それが管理画面へ反映され、 管理者とデータをリアルタイムで共有できる仕組みになっています。
音声入力のため両手を使って作業を進めることができ、管理者が作業内容を事前登録、作業員はその指示に沿って 進めるため、作業員の熟練度に関わらず正確性・効率を共に向上することが可能となっています。
展示会では非常に軽くてモニターも小さく、作業するのに負担にならないスマートグラスを体験しましたが、 スマートグラスや付属するコントローラーは注文に応じて変えることが可能なので、お客様の作業環境に合わせて カスタマイズをすることができます。

<展示会の感想>
ARやVR、MRの技術について、いくつかの企業が展示を行っていて、目的に応じてそれらの技術が 使い分けられていました。
VR技術は口頭や写真の説明よりも分かりやすい3次元の空間と視点で体験でき、尚且つ場所や人に囚われず 状況の再現ができるため、研修やシミュレーションにおいて優れた活用方法だと感じました。
展示会ではハードデバイスも製品展開が幅広くされていて、スマートグラス一つとっても様々な種類から 用途に合わせ選択できることが勉強になりました。

注釈
※1 ウェアラブルデバイス…身に着けられる情報端末。スマートグラスやスマートウォッチなど。


AI・人工知能EXPO 2022年 10月

2022年10月26日(水)に幕張メッセにて行われた「AI・人工知能EXPO」に行って参りました。

展示会の中で様々なブースがありましたが、その中で特に印象の残った 「アステリア株式会社」様の「Gravio(AI/IoT統合型エッジウェア)」を紹介します。
Gravioは、ノーコード(※1)で汎用的なカメラや各種センサーによるデータと様々なシステムの連携を容易に実現できる、 AI/IoT統合型エッジコンピューティングプラットフォームです。
IoT・センサデータ(距離、温度、人感など)とAI・カメラ画像(人数検知、顔認証、車両の検出など)からのデータを、 Gravioにてエッジ統合処理(※2)を行います。
エッジ統合処理では、センサ・カメラの管理、画像認識・推論の実行、データの蓄積、実行条件の設定、 アクションの実行などをします。
画像認識に使用するAIは、Intel OpenVINOやGoogleTensorFlowといったディープラーニングソフトを使用し、 用途ごとに最適なAIが利用できます。
また、画像推論モデルはプリインストールされているものだけではなく、 自身で作成したオリジナルモデルも利用が可能です。
このエッジ統合処理を基に、ライト、LEDマトリックスなどの様々な機器を制御・実行(通知警告、データ表示など)や、 外部クラウド(メッセージアプリなど)へのデータ送信を行います。
例えば、病院の入院患者の無断外出や院内徘徊を監視する見守りシステム、 スタジアムのトイレ利用状況可視化システムなどにGravioが用いられています。

この展示会を通し、「AI」と一括りにしても、誰が、どこで、どのように使うかによって様々な分野で活用でき、 その業種・職種に合わせたものが出来上がると感じました。
また、特に印象に残った事として、プログラム未経験の高校生がGravioを活用し、 学校のCO₂濃度測定・通知システムを作成した事です。
自分の中で「AIを使うこと」はまだ敷居が高いものだと思っていたので、その考えが覆されました。 AIについて、より興味を持てた良い機会になりました。
とても有意義な時間になったため、可能であれば来年も展示会に参加したいと考えます。

注釈
※1 プログラミング不要でシステムを開発できるプラットフォームのこと。
※2 データ処理や計算処理をデータ生成元、またはその近辺で行う技術のこと。


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